山菜は春の楽しみ!檜原村にも遅い春がやってきました。
皆さん、こんにちは。
東京の森、檜原村に暮らす、ちよこです。
春の遅い檜原村も春真っ盛りーー5月に入ると初夏のようなお天気の日も多くなりました。
草木が生き生きと若葉を茂らせ、可愛らしい花を咲かせてくれています。
ニリンソウ
ゼンマイ
スミレ
野生のリンドウの花も!美しいブルーは目が醒めるようです。
そして、今年の春もやっぱりお楽しみは「山菜」。
春はたくさんの山の恵みをいただくのに忙しく
コゴミや葉わさび、
ワラビもたくさん採りました。
もちろんタケノコも!
フレッシュなヨモギで旬の味わいを楽しむ
そして今年、とくに私が注目してたくさん採ったもの、それは「ヨモギ」です!
若葉のグリーンがきれい!
夢中で採っています。
「草餅」でおなじみの山菜ですが、他にもいろんな使い道がたくさんあるのをご存知でしょうか?
ヨモギはキク科の多年草で「飲んでよし、付けてよし、浸かってよし、嗅いでよし、燃やしてよし」の5拍子そろった薬草で、「ハーブの女王」とも呼ばれているのだそう。栄養的にも、豊富な食物繊維や鉄分、クロロフィル、酵素やビタミン、ミネラルが含まれていて、デトックス効果や貧血の予防、免疫力アップにも効果があるそうですから、ぜひ生活の中に上手に取り入れたいですね。※1
そんなヨモギをフル活用すべく、今年はいろいろとチャレンジしてみました。
まずは旬(3月〜5月)にしかできない、摘みたてフレッシュなものをいただく方法をご紹介します。
草餅、天ぷらはもちろんですが、フレッシュな風味を長くいただくなら、昨年ブログでご紹介した「フキノトウのジェノベーゼソース」と同じように、「ヨモギのジェノベーゼソース」を作っておくと便利です。パスタやトーストにするとおいしいですよ!(詳しくは昨年の春のブログへ>>)
さっとゆがいて細かく刻み、パンケーキなどに入れてスイーツとして楽しんでもいいですね。
若葉はゆがいてから細かく刻んで冷凍しておくと長く保存ができるので、旬を過ぎても同じように楽しめます。
ちよこおすすめ!「乾燥ヨモギ」の活用術あれこれ
それから、私が今年、一番たくさん作ったものは何と言っても「乾燥ヨモギ」。
ざっと洗って、ザルなどに広げ、天日で干してカラカラになるまで乾燥させます。
洗ったヨモギ
天日でこんなにカラカラに!
保存は密封性のある袋に入れると良いようです。
さて、ちよこおすすめの「乾燥ヨモギ」の使い方ですがーー
まずはシンプルにヨモギ茶にしてみました。
作り方は、乾燥したヨモギをフライパンで炒るだけ。ポットに入れて熱湯を注いでいただきます。
フライパンで炒って
お湯を注いでお茶にします。
ヨモギ茶には血液の循環を促進したり、血管を拡張させたりする効果があるそう。代謝がよくなり冷え性や低体温の改善も期待できますね。
さらにカリウムや精油成分のシネオールが含まれ、利尿作用や自律神経の乱れを調整してくれるそうです。※1
同じように、乾燥ヨモギを煎じてお風呂に入れてもポカポカ温まる事ができてお勧めです。
それから、ヨモギといえばこれ!
もぐさ!!
乾燥したヨモギをミルサーにかけます。
ある程度細かくなったらふるいにかけて粉と繊維に分けます。
これを数回繰り返していくと
ホワホワの繊維と粉に分かれます
ホワホワのもぐさは触っているだけでも幸せな気分です♪
粉は茹でたものと同じようにお料理に使えるので、保存用にとっておきます。
そしてもぐさは
こんな風にスライスした生姜の上に乗せて火を付ければ「生姜灸」に!
熱すぎず、じんわりと優しい温かさは、くせになる気持ち良さです。
そしてもう一つ。
私がちょっぴり得意とするクラフトをご紹介します。
それは「玄米カイロ」!
材料は、手ぬぐい、玄米1カップと糠1カップ、粗塩1/2カップと、ラベンダー少々、そして乾燥ヨモギを一掴みです。
(写真には鷹の爪が入っていますが、刺激が強いので、目などデリケートな場所に使う場合は入れないで下さい)
作り方は手ぬぐいをお好みの大きさの袋状に縫って、材料を入れて閉じるだけです。
使い方は、600wの電子レンジで1分程度温めるだけ。30分程度は温かさがもちます。
(大きさや電子レンジによっても時間が変わります。温めすぎると発火の危険もありますので、試される場合は十分にご注意ください)
首や頭、お腹など緊張性の痛みがある時にカイロを当ててあげると、じんわり温かくて痛みが和らぎます。
お尻の仙骨のあたりは神経や血管が集まっている場所なので、うつ伏せ寝をしてポンっと置いて温めてあげると、神経がふわっと緩むそうでおすすめです。
玄米や糠に含まれた水分が蒸気になって、じんわり温めてくれます。
ヨモギの香りは、ホルモンバランスを整え、冷えや痛み、鼻づまり、咳などにも効果があると言われているので、相乗効果も期待できそうですね。※1
食べるヨモギの旬はギリギリ5月まで。地域によっては、もう過ぎてしまったかもしれませんが、乾燥ヨモギは若葉を選べば東京近辺でも6月まで楽しめるそうです。
ハーブの女王がこんなに身近な草木だったなんて、とても意外ですよね。
生命力に溢れたヨモギパワーをぜひ試してみてくださいね。
※1:以下のサイトを参考にしています。
和漢方のきぐすり.com
阿蘇薬草堂
「ちよこ」こと、田中千代子さんプロフィール
東京都檜原村在住。男の子2人のお母さんで、夫である田中惣一さんは江戸時代初期から続く林業家の15代目。2012年にFSC森林認証を取得し、森を活かしながら守る“これからの林業”の在り方を模索しています。千代子さんもまた、もともと好きなクラフトや料理に森の恵みを活かす暮らしを実践中。そのヒトコマを季節の「森だより」としてお届けします。
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