FSC認証の取得方法

FSC認証には森が適切に管理されていることを評価する「FM認証」と、適切な管理の下に認証材の加工・流通が行われていることを評価する「CoC認証」の2種類があります。ここでは特に「CoC認証」の取得方法について紹介します。


【FSC認証の種類】 FM認証とCoC認証の違い

FSC認証には適切に管理された森を評価する「FM認証(Forest Management、森林管理)」と適切な管理のもと加工・流通を行う工程を評価する「CoC認証(Chain of Custody、加工・流通過程)」の2種類の認証があります。

FM認証とCoC認証

森林から最終的なユーザーに届くまでに、製品は多くの加工製造、流通の段階をたどります。FSC認証品としてラベリングして宣伝をするためには、サプライチェーン内のすべての事業者がCoC認証を取得する必要があります。

全工程で認証を取得してはじめてFSC認証品になる

【CoC認証取得の意義】 CoC認証取得のメリット

CoC認証を取得すると、「適切に管理された原料(木材や紙等)を調達していること(違法伐採された木材や、生態系を破壊している森の資源を利用していないこと)」を客観的に示すことができます。

製品や素材の調達のあり方が世界中で課題となる中で、製材所・工場・印刷会社・商社(卸売業者)などは、企業のブランド価値の向上に活かすことができます。また、製品にはFSCマークをつけることができるため、環境意識の高い消費者に選ばれやすくなるかもしれません。

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環境に配慮した調達が世界的にも浸透

【FSC CoC認証の種類】 単独認証、グループ認証、マルチサイト認証

取得できるFSC CoC認証には、対象となる組織の業務内容や形態、拠点の数などに応じて、下記の3種類の方法があります。

●単独認証

1つの組織単独で取得する方法です。同じ組織であれば、同じ国内の複数のサイト(工場や販売拠点など)を1つの認証としてまとめて取得することもできます。

●マルチサイト認証

組織が同じ国内の複数の組織を管理・運営している場合に、1つの認証としてまとめて取得する方法です。単独認証が同じ組織内のみであるのに対し、マルチサイト認証は、グループ企業や関連企業でも対象になります。要件として①集中購買・販売機能を持つ、②共通した運営手順(同じ製造方式・製品仕様、管理ソフトが共通など)、③同じブランド名であることのいずれかを満たしている必要があります。

例えば、国内に複数の関連会社工場や販売拠点、フランチャイズを持つ場合などが当てはまり、主に大企業で取得されています。ただし、①会社の設立権を持たない組織、②認証範囲からの追加・除外ができない組織、③広告のための組織、④営利目的の会員を持つ非営利組織などは対象外になります。

●グループ認証

小規模*の独立した企業が同国内でグループを結成している場合、共同で1つの認証として取得することができます。認証管理の責任をもつ本部組織と、グループに参加するメンバーで構成され、それぞれ責任が異なります。各メンバーはそれぞれFSC CoC規格の要求項目を満たす義務があり、本部組織はそれを技術的にサポートし、管理する責任があります。

なお、審査は無作為によるサンプリングで行われるため、メンバー各々がそれぞれ単独認証を取得するよりも、全体にかかる認証取得費・維持費を抑えることができます。

*フルタイム相当の従業員数が15名以下、またはフルタイム相当の従業員数が25名以下かつ合計年間売上高がUS$ 1,000,000以下。

FSC CoC認証の種類

【CoC認証の取得方法】 審査方法と期間、認証の有効期限など

CoC認証を取得するには、第三者認証機関が提供する審査に合格する必要があります。審査に向けて、FSCの規格に沿った運用・管理方法を構築し、マニュアルを作成。その内容を関係者に教育するなど、様々な事前準備が必要です。

認証機関の審査員がまとめた認証審査報告書が、FSC規格の要求事項を満たされていると判断されれば認証を受けることができます。審査には3ヶ月から半年ほどかかります。認証発行が認証機関からFSCに報告されるとFSCの認証取得者データベースに公開され、検索できるようになります。

CoC認証の有効期限は5年間となっており、FSC認証基準を継続的に順守しているかを確認するために、1年毎に年次監査を受ける必要があります。また、有効期限が切れる前に更新審査を受け、認証を更新する必要があります。