FSCマーク製品ものがたり

2017.12.26

FSCマーク製品ものがたり

  • テイクアウト用の製品こそ環境に配慮したものを使いたい
  • 有限会社カフェグッズのPLAクラフトカップ&カップスリーブ


コーヒーなどをテイクアウトするときに使われるクラフトカップや蓋、そして熱いカップを持ちやすくするカップスリーブ。さまざまなコーヒーチェーン店が展開され手軽にコーヒーが買えるようになったいま、紙製のコーヒーカップを持ちながら歩く、そんなスタイルが当たり前のようになってきました。

でもテイクアウト用製品は飲んだ後は捨てられてしまうモノ。そういうものだからこそ、「環境に配慮したものにこだわりたい」と有限会社カフェグッズではFSC認証紙を使ったPLAクラフトカップやカップスリーブを製造・販売しています。

お話しを伺った方

有限会社カフェグッズ
取締役 営業部長
小林智也さん
海外出張が多い小林さん。もちろん出張先のさまざまな国では必ずカフェに立ち寄り「毎日コーヒーを飲んでいます」とのこと。どの国のコーヒーが一番おいしいか聞いたところ、「日本」と即答。「ひいきというわけではなく、日本のコーヒーの水準は結構高いですよ」と話してくれました。

FSC認証紙を使ったPLAクラフトカップは台湾の紙器メーカーから提案

創業は2003年。将来日本でもカフェが増える、そこでカフェ専門の商品をワンストップで取り扱う会社をということで設立されました。テイクアウト用の製品が多くを占めますが、店内用の製品もあり、既製品だけでなく、お店のオリジナル製品のデザイン・製造も行っています。
 

同社が初めに取り組んだ環境対応商品はコーヒーフィルターでした。2004年に少しでも非木材のものを使いたいということで、パルプだけではなくコットンも含ませたコーヒーフィルターを発売。2013年には、ロンドンオリンピックの際に選手村で使われていたという内面PLA(※)カップと同じ材質のクラフトカップを台湾の紙コップ製造メーカーから輸入、大々的な取り組みを開始しました。
 
※ポリ乳酸というとうもろこしやジャガイモなどの植物に含まれるでんぷんが原料
 

「PLAは一定の期間、条件で生分解される素材です。日本はごみの焼却炉が発達していますし、ちゃんと燃やされれば問題ないですが、100%処理できるかといえばそういう保証はありません。そういう意味ではPLAクラフトカップを使うのにちゃんと意義があります。PLAクラフトカップを取り扱ったのは当時の日本では珍しかったと思います。展示会でもだいぶアピールしましたね」(小林さん)
 

しかし、その時のPLAクラフトカップはもっともポピュラーなPEラミネートのものと比べると、紙との吸着性が弱く、別の代替製品を探さざるを得なくなりました。
 

「2016年になり、メーカーから新たな紙の素材でPLAクラフトカップを作れるということで提案があり、その紙の素材がFSC認証紙だったんです。提案された際はFSCのことは知らなかったのですが、内側がPLA、外側はFSC認証紙と100%環境対応製品ができるということで、すぐにこのカップを扱うことに決めました」(小林さん)。
 

クラフトカップ

クラフトカップはお店オリジナルのデザインも可能


 

デザインを担当する鬼束智永さんは「提案してきたメーカーでも、最初の頃はFSCマークの色や大きさなど、規定についてもわかっていないこともあったようで、デザイン上どのようにいれたらいいのか、とにかく試行錯誤でした」と振り返ります。
 

カップスリーブの同社既製品は全てFSC認証紙に

さらにカップスリーブもFSC認証紙を使用しています。しかも今年全ての同社既製品全種類がFSC認証紙で製造された製品に切り替わりました。「当社でカップスリーブを購入すれば必然的にFSC認証製品を使うことになります」と小林さん。
 

FSC認証紙のカップスリーブ

FSC認証紙のカップスリーブ。色は全部で17色用意されている。

 
「実はある世界的なコーヒーチェーンでも、メーカーは違いますが、うちで扱っているのと同じようなFSC認証紙のPLAクラフトカップを使っているんです。2012年に初めてサンフランシスコでその店に入った時、『これは使いたい』と思い、ずっと探していて台湾のメーカーと出会いました。私が良いものだと感じたように、良いものだと思ってくださるお客様は必ずいると思います」。
 

日本の消費者の環境意識は欧米に比べるとまだ低い

FSC認証紙のクラフトカップを説明するパネル
 

カップスリーブを紹介するパネルは展示会用に作成。作成にあたりFSCジャパンにも確認を取ったとのこと

 
FSC認証についてはまだまだ消費者も、そして販売会社も認知度が低いのが現状です。ある展示会でも物流ソリューションやシステム開発によるコストダウンの提案が多くありますが、FSCなど環境への取り組みについてはあまり提案されていないように小林さんは感じています。

 
またFSC認証の製品の取り扱いを進める中で一番のネックは「日本国内のメーカーで取り扱う業者が少ないこと」だそう。同社のFSC商品は台湾や国内メーカーからの調達ではあるが、国内大手メーカーでの取り扱いが増えれば、もっとさまざまな製品を展開でき、使ってもらえる機会も増えるのでは、と思うことも多いそうです。
 

さらに、まだ日本では消費者レベルで環境への理解がまだまだ低いと小林さんは語ります。
「仕事柄海外にはよく行きますが、欧米の一般の人達でも環境意識はすごく高い。カフェやサラダ専門店などはカトラリーも生分解製品を使用しているお店が多く、製品としては弱くて使いづらいはずなのにそれが当たり前のようです。日本ではクレームものかもしれません。台湾では以前PETカップの国内使用が禁止され、いち早くPLAカップの導入が始まりました。いま、海外からもたくさんの人が日本に来ています。その人たちに環境対応製品が少ない日本の状況を知られるのは少々恥ずかしい事と思うべきかもしれません」(小林さん)。
 

それには、商品を提供する側がFSC認証製品などを広く扱えば、市場でもそれが必然となり、使う側の消費者もその製品が当たり前になってくるでしょう。同社が既製品のカップスリーブを100%FSC認証製品にしたこともその行動の一つなのかもしれません。
 

「当社では多くのテイクアウト製品を扱っています。コーヒーを飲み終わったらカップはただのゴミになってしまう。環境に対応した製品に取り組むということは当然やるべきことだと考えています」と小林さん。これからもFSC認証紙の製品を販売していくことで森林保全活動を支援していきたいという思いがあふれています。
 

製造会社の意識と消費者の意識、これらの意識の相乗効果がFSC認証製品をはじめとした、
環境対応製品が「あって当たり前」という風潮になってくるのではないか…みなさんが日ごろテイクアウトするその一杯のコーヒーは多くの変化を促しているのかもしれません。

 

みなさんもコーヒーを持ち帰るとき、蓋やコーヒーカップ、カップスリーブなど、どんなマークがあるのか、FSCのマークがあるか、ちょっと意識して見てみませんか?
 

有限会社カフェグッズ
本社:東京都町田市忠生2-20-21 SKビル2
世田谷営業所・ショールーム:東京都世田谷区池尻2-37-12スカイビュー246 801号室
http://www.cafegoods.com/

記事が気に入ったら友達にシェアしよう!

Recomment post Recomment post おすすめ記事

Recomment post おすすめ記事