ちよこの森だより

2020.3.24

第13回 春爛漫☆ “梅や桜”で春色の草木染めを楽しもう!

生命力あふれる季節がやってきました!

お久しぶりの登場となりました。
東京の森、檜原村に暮らす、ちよこです。
 
今シーズンの冬は記録的な暖冬だったと気象庁でも発表がありましたが、ここ檜原村でも例年になく温かい冬となりました。
 
厳しい寒さがなく過ごしやすかった一方で、いつもと違う気候に森の草木も驚いているのではと感じています。

1月に咲いていたニリンソウ

温かいとはいえども、寒さは行ったり来たり。
せっかく芽吹いた柔らかな新芽にも容赦なく霜が降り、心配になりました。
それでも草木たちはやはり逞しく、しっかり芽吹きはじめてくれています。

春の使者フキノトウ

日々少しずつ、春らしく変化してゆく森と、賑やかに恋の季節を過ごす鳥たち。
私は生命力に溢れたこの季節が一番大好きで、森を散策しては春の恵みをワクワク宝探しのように楽しんでいます。
 

森の春の恵みで楽しむ草木染め

さて、今回はそんな春の恵みを使ったクラフトをご紹介します。

見ているだけでも、ウキウキする春色の布たち。
梅や桜の枝を使った草木染めです。
 
<用意するもの>
・梅or桜の枝 200g位(花が咲く前の枝がベストです)
・焼ミョウバン 染める素材の重さの5%程度
・白い布や糸、毛糸など(シルク、ウール、コットン、麻などの天然素材)
・大きなお鍋
・ザル
・ボール
 
●STEP1:「染液」を作る
 
はじめに、布を染めるための「染液」を作ります。
 
①まず枝を細かくカットします。

②次に、お鍋に入れて、たっぷりのお水をいれグツグツ煮込みます。

  

沸騰してから1時間程度で色が濃くなってきますが、枝の量や状態にもよるのでお好みの濃さになるまで煮込んでください。
 
最初は黄色の液体になり…

  

だんだん赤色が強く出てきます。

   

③最後に、枝をガーゼや不織布などで濾して染液の完成です。

   

梅や桜の染液は、煮出した直後は黄色味が強いので、翌日以降の方が赤色が強くでます。少しずつ分けて染めて、直後と翌日以降の色の変化を楽しむのもいいかなと思います。お好みの染液の色で楽しんでみてくださいね。
 
●STEP2:染液で布を染める
 
染液ができたら、いよいよ布を染めていきます。
 
①まず、染液に布をつけ、火にかけ温めます。

沸騰して20分ほどで火を止めます。この間、色むらが出ないように箸などでかき混ぜてください。
 
②火を止めたあと、お鍋に蓋をして、2時間ほど冷まします(冷ます間に色が濃くなっていきます。薄い色がお好みなら2時間待たずに引き上げてください)。
この間も色むらが出ないように時々かき混ぜます。
 
●STEP3:媒染剤につける
 
布が色づいたら、次は染まった布を媒染剤につけて色を定着させます。
 
媒染(ばいせん)とは、金属系の物質によって繊維と色素を結びつけることをいいます。草木染めは、植物から色素を煮出して、それを染料として繊維を染めますが、繊維にしっかりと色素を定着させるために媒染を行います。色止め効果の他にも、化学反応による発色効果が期待できます。

 
使用する媒染剤によって色が変わってきますが、今回は入手しやすい、焼ミョウバンを使いました。
 
①まずは、焼ミョウバンにぬるま湯を入れて、よく混ぜ媒染剤を作ります。

②染液につけていた布を取り出し、軽く水洗いして絞ってから媒染剤に10分程度浸します。

  

 
STEP4:流水で洗い、天日干しする
 
①媒染剤につけた布を、流水でよく洗います。

川の冷たい水で洗うと発色もよくなるとか!?

②洗ったものを、天日干しにします。

少し黄味がかかりましたが優しいピンク色に染まりました!

色がまだ薄いようでしたら、また染液につけて染めます。お好みの濃さになるまで繰り返してくださいね。
 

お好みの組み合わせ、色で草木染めを楽しんで

草木染めは、同じ染液に、同じ時間浸ければ、どんな布を使っても同じ色に染まるというわけではありません。

  

濃いオレンジの糸はシルクとコットンが合わさったもの、濃いピンクはコットン、薄いピンクはサラシですが、布や糸の素材によって、こんなに染まり具合が違ってきます。
 
また、今回は、子どもたちと輪ゴムや棒、紐を使って絞り染めも楽しみました。

枝の中にこんなに鮮やかな色が隠されているとは、なんて不思議で面白いんでしょう。
 
しかも、使う草木や媒染剤によって色が変わるのはもちろん、同じ草木でも、季節や生育環境によって色が変わってくるのが、これまた面白い!
 
濾した枝は何度か繰り返し使えます。
その都度、でてくる色も少しずつ変わってきます。
特に、桜染めは奥深く、黄色味を除いたピンクを出すために色々な染め方があるようです。今回はシンプルに、わかりやすい方法にしましたが、私も綺麗なピンク色がだせるように、もう少し探求してみたいと思います。
 

植物に隠された色を移しとる草木染め。
グツグツ煮込みながら、さて今回はどんな色になるのかな?と童心にかえりワクワクと心踊るひと時を楽しみ、そして暮らしの中に優しい彩りを与えてくれる、そんなとても魅力的なクラフトです。

 
ちょっと黄ばんでしまった白い服なども蘇りますし、慣れてしまえばキッチンで気軽にお料理の延長でできてしまうので、ぜひ身近な素材からお試しいただけたら嬉しいです。

 

「ちよこ」こと、田中千代子さんプロフィール

 

東京都檜原村在住。男の子2人のお母さんで、夫である田中惣一さんは江戸時代初期から続く林業家の15代目。森を活かしながら守る“これからの林業”の在り方を模索しています。千代子さんもまた、もともと好きなクラフトや料理に森の恵みを活かす暮らしを実践中。そのヒトコマを季節の「森だより」としてお届けします。

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