2019.9.11

もふもふの苔に癒やされる〜ころんとかわいい「苔玉」をつくろう!


「苔」というと、ちょっぴり古臭いイメージをお持ちの方もいるかもしれませんね。でも、もふもふの苔に包まれたかわいらしい姿の「苔玉」は園芸としてだけでなく、インテリアとしても大人気。「盆栽=BONSAI」と同様、「KOKEDAMA」として海外でも注目されています。作るのは一見難しそうに見えますが、実は土玉に植物を植え、その周りに苔を貼り付けるだけ。しかもしっかりお手入れすれば長く楽しめ、季節の移り変わりをも感じさせてくれますよ。

 

 

プランターに生えてきた「ケヤキ」を苔玉にする

プランターのすみっこに「ケヤキ」が芽吹いているのに気がついたのは半年前。おそらく街路樹のけやきの種が飛んできたのでしょう。すぐに枯れてしまうと思っていたら、みるみる大きくなり、20cmくらいの大きさに育ちました。だんだんと愛着がわいてきたものの、このままプランターで育てるわけにもいかないので「苔玉」にしてみたいと思います。

 

 

さて、材料はこちらです! 苔は家の裏の空き地から採取したものを使いました*1。なるべく厚めでしっかりしている方が貼りやすく簡単できれいに仕上がります。土は3種類。粘土のようにねっとりしていて水分と栄養分を多く含む「ケト土」、排水性・通気性に優れた「赤玉土」、山野草を育てるのにブレンドされたもの「山野草の土」*2と、全てインターネットで少量ずつ買いました。テグス糸*3はうちにあった手芸用を使いました。

 

 

【材料】
● ケト土
● 赤玉土
● 山野草の土
● 植え込む植物
● テグス糸
● 苔
● 装飾用の皿
● 土を混ぜる際の水
 
*1:生えている苔を採取する場合は、採取してよいかどうかを地権者に確認し、できるだけ大量に摂取しないようにしましょう。
*2「山野草の土」は、植え込む植物によって変える方が定着率が高いようです。多肉植物や多年草などでもかわいらしくできますよ。
*3「テグス糸」は木綿糸などでも代用可
 
【道具】
◎ハサミ
◎スコップ
◎手袋(軍手でもゴム手袋でも)

 

下準備:予めやっておくと仕上がりがきれい

材料と道具が揃ったところで、早速作っていきます。その前に、簡単ながら下準備をしておくと手際よく、美しく仕上がります。
 
【下準備】
1:苔についている虫やごみなどを取り除いておきます。
2:植え込む植物の伸びすぎた葉や根を整えます。根についた土を大まかで良いので取り除いておき、長すぎるものは切っておきます。分量が少ないなら軽く丸めておいてもOK。
 

STEP1:土をつくって小さめに丸める

ケト土:赤玉土=7:3の割合で混ぜます。水を足しつつ練って「耳たぶ」くらいの硬さにし、好きな形に整えます。
 

 

 
*今回は丸い形にしましたが、様々な形が可能です。後で苔を貼るため、完成系よりもひと回り小さめに作りましょう。また大きく作りすぎると苔を貼るのがとても難しくなるので注意してください。
 

STEP2:植物を植えるお椀状に成形する

土を成形したものを、割れないように注意しながら真ん中をへこませます。お椀のような形にして、そこに山野草の土を植物の根が隠れるくらいに入れます。
 

 

 

STEP3:植物を植え、丸く整える

用意した植物を植えこみ、縁を中心に集めるように成形し蓋をします。
 

 
*根が長いものは軽く丸めておくと植え込みやすいです。あまり多すぎても良くないので、間引いておきましょう。
 

STEP4:苔を貼って、美しく整える

いよいよ苔を貼ります。この作業が一番難しいかもしれません。苔を貼ってもそのままでは剥がれ落ちてきてしまうので、テグス糸を使って苔を貼ります。一度に貼ろうとせず、数枚貼ってからテグスで交差するように巻いていくと、苔がしっかりと固定されます。
 

 
*テグスは苔の成長で見えなくなってきますが、気になるようであれば、ややきつめに苔と苔の間を縫うように巻くと目立たずに固定できます。
 

STEP5:好みのお皿において完成!

じゃーん!作りはじめて1時間も経たないいうちに完成しました。最後にお好みのお皿に置いて完成です。かっこよく見える角度を計算して置きましょう。なお「けやき」は秋になると葉が茶色くなって落ち、冬は枝ぶり、春は新芽、夏は緑と楽しめるそう。リビングに置いて、四季折々の様子を楽しみたいと思います!
 

  • 角度を変えてかっこいい位置を見つける!

  • テグスはしばらく気にしない!

 

完成後のお手入れについて

水やりは「霧吹き」で行いましょう。ただし、湿気やカビなどが気になるならば、苔玉が乾いて軽くなったタイミングで、水をためたバケツなどに苔玉を浸すとよいでしょう。気泡が出なくなるまで浸すのがポイント。また、苔は直射日光が苦手ですが、あまりに日陰だと緑色がくすむので、飾るならば適度な半日陰で風通しのいい場所がおすすめです。
 
実際に苔玉を作ろうと思うと、苔が意外に身近な場所でけっこう見つかることに驚きました。普段は気にも留めない「苔」も、改めて着目すると私たちに癒しを与えてくれる存在であることに気づきます。室内に緑が欲しいとき、手作りで癒やされたいとき、身近な自然で「苔玉」を作ってみてはいかがでしょうか。
 

FSC C011851

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