FSCマーク製品ものがたり

2014.3.18

FSCマーク製品ものがたり

  • 日々の暮らしの中で、お客様と一緒に取り組む「エコ」を
  • 花王「製品パッケージ」
汚れや衝撃から商品を守り、商品や使用法に関する情報を伝えること。商品のコンセプトや魅力を訴求し「これほしい!」と感じてもらうこと。パッケージの役割は実に様々。しかし、実際に商品が使われる場面になると不要となり、とたんにゴミとなってしまう…。重要だけどすぐにゴミになる、そんなパッケージの相反する要件をどのように考え、対応すべきなのでしょう。月のマークでおなじみ、生活に関わる様々な製品を創り出してきた、花王株式会社の取り組みを紹介します。

お話しを伺った方

花王株式会社
購買部門 包材部 課長
石川賢司さん
かつては研究職として繊維素材の研究を担当し、大ヒット商品となった「クイックルワイパー」のシートの開発に携わったことも。シートが「ゴミを取った途端にゴミになってしまう」ことにジレンマを感じ、ペットボトル再生素材使用のプロジェクトを牽引。その際の経験がFSC認証紙採用にも大きく生かされました。

花王の「よきモノづくり」の信条をパッケージにも

日本を代表する日用品メーカー「花王」。洗剤やヘアケア製品など、毎日の暮らしの中で、誰もが手にしたことがあるのではないでしょうか。スーパーやドラッグストアなどで気軽に手に入れられるものばかりですが、そのパッケージに「FSCマーク」がついていることにお気づきですか?

 

メンズヘアケアブランドのサクセス、オーラルケアの「ディープクリーン」、消臭芳香剤の「リセッシュ」などのパッケージをよく見ると、「FSCマーク」がついた製品がいろいろ。試供品のパッケージにまでFSC森林認証紙が使われています。

 

花王製品パッケージのFSCマーク

 

花王のいろいろな製品パッケージにFSC森林認証紙が使われています

 

 

「掲載する情報量が多く、FSCマークを入れるスペースが限られるので、印刷会社の協力のもと、縮小した印字やマークをテストして最小サイズのマークを作成し、FSCに登録したんです。箱の裏や内側など入れるスペースも工夫しました」

 

そう話すのは、包材部課長の石川賢司さん。2010年より、製品のパッケージへのFSC森林認証紙使用を推進し、製品部門と調整にあたってきました。以前は今以上にFSCの認知度が低く、使用に疑問を唱える声も少なからずあったといいます。しかし、2009年6月に「環境宣言」を発表したことを機に、環境配慮について「認証」された素材を導入しようという気運が高まっていきました。

 

「もともと花王では明治20年の創業以来、消費者と顧客の立場にたった『よきモノづくり』を原点に、それを支える理念を『花王ウェイ』として事業の基軸にしてきました。その中の行動理念の一つとして、製品のライフサイクルを通じて『社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献すること』を掲げています。ですから『環境宣言』以前にも、環境に配慮した素材を扱うことについては揺らぎがなかったんです。あとは誰かが先陣を切るだけでした」

 

そう考えた石川さんは社内で説明会や勉強会を行うなど、FSCに対する理解を深めるために奔走しました。その中で、特に共感を示した製品担当者と連携し、2013年5月よりFSC森林認証紙を使用したパッケージ第1号を完成させました。衣類の消臭芳香剤「リセッシュ」の携帯サイズでした。そして、その後は続々とFSC森林認証紙採用のパッケージが増えていったのです。

「リセッシュ」FSC森林認証紙初の採用

FSCマーク付きパッケージ第一号となった
衣類の消臭芳香剤「リセッシュ」の携帯サイズ

 

パッケージとしての魅力を担保し、環境にも配慮する

一口に環境配慮素材といっても様々。紙については古紙の利用が浸透し、花王でも粉末洗剤などのパッケージに使われています。とはいえ、商品の魅力を訴求し、見栄え良く付加価値を高めるには、バージンバルプの方が効果的なこともあります。

 

「折しも樹脂パッケージを減らすようにという指示が出ており、紙で魅力的なパッケージを作る必要がありました。高級感のあるバージンパルプを使いたい、それならその紙を利用することで森の保全につながるものが望ましい。それがFSC森林認証紙でした」

 

花王株式会社 購買部門 包材部 課長 石川賢司さん

 

現在、ビューティケア、ヒューマンヘルスケア、ファブリック&ホームケアの各部門でパッケージ紙のFSC森林認証紙への切り替えが徐々に進んでいます。

 

「そうはいっても、マークを付けることが目的ではなく、環境配慮が可能な素材を使うことが目的ですから。実は化粧品などはFSC森林認証紙を使っていてもマークをつけていないものもあるんですよ」

 

また、洗剤などの製品につかわれるパーム油やパーム核油、そしてヘルシアのコーヒー豆も認証品への切り替えを徐々にすすめています。今後はそうした様々な認証品を含め、今後2020年に向けて、数値目標を共有し、認証品の利用率を高めていく予定です。

消費者とともに「いっしょにeco」を推進していく

花王が発表した「環境宣言」では、エコロジーを経営の根幹に据え、その実現を目指し、お客様、パートナー、社会と “いっしょにeco”をテーマに掲げています。中でも「お客様の声」は重要な指標であり、花王では「生活者コミュニケーションセンター」を通じて、多くの顧客の声を集約し、共有しています。

 

生活者コミュケーションセンターご紹介の様子

その声は1日に800件、年間では18万件以上にも上るとか。あらゆる部署に共有され、製品などへとフィードバックされます。たとえば人気商品の「毛穴パック」は、お客様からの声をもとに改良し、わずか7ヶ月の間に5回もモデルチェンジしているそう。

 

「今のところFSCへの直接的な反応はないのですが、お客様から『こんな環境配慮をしてほしい』などの声が上がってきた時には、既に対応済みでいたい。感度を高めていたいですね。一方で、私たちが察知できない環境配慮に関する要望があれば、声をいただきたいですし、FSCなどの取り組みについて評価していただければ、それはまた励みになります」

 

かつて声から生まれた花王製品の「シャンプーのキザミ」がユニバーサルデザインとして一般化したように、花王製品を通じて「FSCマーク」を知る人が増えていけば、FSC森林認証紙はもっと当たり前のものになるでしょう。ぜひ、ドラッグストア等で手に取られた際は、FSCマークを探してみてくださいね。

花王株式会社
〒103-8210
東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号
http://www.kao.com/jp/corp/eco/

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