FSCマーク製品ものがたり

2020.4.13

FSCマーク製品ものがたり

「中華三昧」「一平ちゃん」にFSC認証紙を採用。SDGsを軸に企業の社会的価値向上へ

明星食品株式会社

 
今年創業70周年を迎えた明星食品。その主力ブランドである「明星 中華三昧」と「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」のパッケージに、FSC認証紙が使われるようになりました。今後は他のブランドにおいても、FSC認証紙をはじめとするさまざまな環境に配慮した製品づくりを進めていくとのこと。なぜ今このような取り組みに力を入れるのか、同社マーケティング部の中村洋一さん、原 弘一さんにお話を伺いました。
 

お話しを伺った方

マーケティング部 部長 
中村 洋一さん
飲料メーカーを経て2018年入社。前職時代、飲料製造に欠かせない「水」と深い関係のある「森」に学ぶ活動をし、環境に対する意識がアップ。また、長く飲食に関係する仕事に携わってきたなか、「特にフードロスの問題には関心を寄せている」とのこと。
 
マーケティング部 第三グループ ブランドマネージャー
原 弘一さん
現在「一平ちゃん」担当ブランドマネージャー。2年前、瀬戸内海の無人島で3日間生活する社員研修に参加。海岸のゴミ拾いをした際、さまざまな漂流ごみの中にカップめん容器も見つけたことが印象に残り、「公私ともに環境によいことをしていきたい」と思うように。

主力2ブランドから始めたFSC認証紙への切り替え

 
明星食品のロングセラー商品である「明星 中華三昧(以下、中華三昧)」と「明星 一平ちゃん夜店の焼そば(以下、一平ちゃん)」。「子どもの頃からよく食べている」という人は多いのではないでしょうか。
 
「中華三昧」は1981年に高級路線として発売された袋めんです。当時、袋めんの価格競争が激化していたなかで、生めんに近い食感で高級感のある「中華三昧」を販売。高価格帯にもかかわらず大ヒット商品となりました。
 
「昨年のリニューアルでは、赤坂璃宮や中國料理北京、四川飯店など有名中華料理店とコラボ。こうした工夫で常に美味しさを進化させてきたことが、ブランド誕生から40年近く経った今も人気商品であり続けられる理由ではないかと思います」(原さん)

広東風醤油、北京風香塩、四川風味噌、酸辣湯麺、涼麺が定番の「中華三昧」

 
また、カップ焼そばの「一平ちゃん」は1995年に誕生し、添付のからしマヨネーズとの相性の良さで人気となった商品です。定番商品の味のブラッシュアップを重ねる一方で、近年は「チョコソース」「ショートケーキ味」といった変わり種を発売するなどの話題作りも行ってきました。
 
「味はもちろん、包材の改良にも努めています。例えば、マヨネーズが細く出てめんに絡みやすくなるよう、マヨネーズ包材の切り口を工夫しました。それを『マヨビーム』と名付け、“細い!キレイ!楽しい!”演出をしています」(原さん)

「一平ちゃん」。塩だれ味や明太子味も人気

2020年1月、この2ブランドのパッケージにFSC認証紙が使用されるようになりました。「中華三昧」は外装をFSC認証紙に順次切り替えていきます。

「中華三昧」外装の裏側にFSCマーク

また、「一平ちゃん」は湯切りフタをFSC認証紙に順次切り替えていき、さらにバイオマスインキの使用も始まりました。

「一平ちゃん」は湯切りフタがFSC認証紙

100年続く企業であるために

 
実は、同社の環境に配慮した施策は今に始まったことではありません。2009年、さまざまな環境問題を大きな課題と受け止め、会社としての環境方針を策定。ごみの出にくい形状の商品配送用段ボール箱を開発するなど、これまでも率先して環境配慮に取り組んできました。さらに、今年70周年を迎えたことを節目とし、100年持続する企業に向けて、こうした環境配慮を加速させていくといいます。
 
「これからの時代、単に商品の売上を追いかけるだけでは、価値のある企業として存続していくことは難しいでしょう。自社の強みで社会的な課題を解決するCSV(Creating Shared Value)経営に力を入れ、企業の持続的な成長につなげていく方針です。その際、国連が掲げ世界各国で取り組んでいるSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標を活用し、具体策に取り組んでいきたいと考えています」(中村さん)
 
SDGsの17の目標には「気候変動に具体的な対策を」「陸の豊かさも守ろう」「つくる責任つかう責任」など、同社の企業活動に関わりの深いものも。今回の2つのブランドへのFSC認証紙の採用は、こうした目標の実現に向けた取り組みの第一弾して始まったのです。

中村さん

スピード感のある対応で業界をリード

 
数ある環境対策の選択肢のうち、いち早くFSC認証紙の採用を決めたのは、技術面やコスト面などを総合的に判断した結果です。
 
「いくら環境に良い対策でも、企業として継続的に実施できなければ意味がありません。技術面が確立していて安定的な供給が可能で、コスト負担も少ないことがポイントです」(中村さん)
 
しかも主力ブランドから始めたところは、企業としての“本気度”の現れ。FSC認証紙等への切り替えプロジェクトのリーダーを務めた原さんは、「スピード感」を重視して取り組んだと振り返ります。
 
「業界の先駆けとして取り組むことで、消費者のみなさまにも環境配慮の姿勢を効果的に示したいという強い思いがありました。2つのブランドの横断的なプロジェクトだったこともあり、各部署との調整は簡単ではありませんでしたが、検討開始から約半年という短期間で実現できました」(原さん)

原さん

すべての商品に環境配慮を

 
まずは2ブランドから始めたFSC認証紙使用をはじめとする環境への配慮ですが、今後は他の商品にも広げていく計画です。
 
「近い将来、すべての商品において、何らかの環境に配慮した資材を取り入れることを目指しています。また、運搬用段ボールのFSC認証品への切り替えなど、商品の周辺にある資材も含めて検討していきたいですね」(中村さん)
 
同社が社会的価値の向上に向けて動き出したのは、環境への配慮だけではありません。
 
「例えば、消費者の健康に配慮した施策としては、消費者自身で食塩摂取量をコントロールできる『しおケアカップ』を開発し、2020年2月から使用しています。そのほか、SDGsをテーマに近隣の専門学校と協働で実践学習を行うという地域貢献や、社員の働きやすい職場環境の整備などにも取り組んでいきたいと考えています」(中村さん)

カップ内側にスープを残す目安の線が入った「しおケアカップ」

消費者、地域、社員…関わるあらゆる人にとって価値のある企業へ。そのために、今後も新たな挑戦を行っていこうという姿勢が伝わってきました。消費者としては、商品そのものの美味しさはもちろん大事ですが、こうした企業の考え方も「買ってみようかな」という気持ちにつながりますね。

 

明星食品株式会社
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-50-11
https://www.myojofoods.co.jp/
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