FSCの森・木を活かす人

2018.7.31

東京都檜原村「ちよこの森だより」連載・田中千代子さん

森はまさに宝箱!森の楽しさを伝え、FSCを広める一助に
 

「東京の森」とも呼ばれる東京都西多摩郡檜原村で、江戸時代から脈々と林業を営んできた田中家。その由緒ある林業家の第15代目・田中惣一さんの妻として、田中千代子さんは、11年前から檜原村で暮らしています。

林業家の妻として、惣一さんが経営する田中林業のお仕事を手伝う一方で、日々楽しみながら、森の恵みを生活に取り入れ、その日常の一コマを「ちよこの森だより」として、当ブログにて発信中です。

今回は、そんな千代子さんに会いに、檜原村を訪ねました。

田中千代子さん

田中林業株式会社 15代目 田中惣一さんの妻 田中千代子さん
第一印象は、とにかく気さくで明るい人!

身近な植物で、楽しみながら体をメンテナンス

檜原村に降り立つと、まるで体が浄化されそうなくらい澄んだ空気と草木の匂い、そして、あちこちから聞こえる鳥たちのさえずりに包まれました。

千代子さんが綴る「ちよこの森だより」では、そんな檜原村で採れたつくしやすみれなど、食べられる野草を使ったレシピや、ヘビイチゴヨモギをはじめとする薬効成分のある植物を使ったセルフケアなどを紹介し、毎回大好評です。

「もともと両親が自然が大好きで。休日のたびに、家族で地元埼玉県秩父の里山に行き、薬草や山菜を集めてきては、料理やクラフトを楽しむような家庭だったんです。ですから私も、子どもの頃から自然がとても身近でしたし、緑が大好きでした」(千代子さん)

しかし、今ほど積極的に薬草を調べたり、自分の手で生活に活かすようになったのは、嫁いでからなんだとか。

「私が子どもの頃の“虫刺されの薬”と言えば、母が家の周りで採ってきた“ヘビイチゴ”で作った「チンキ」でした。当時は市販薬にあこがれたこともあったのですが(笑)、いざ自分に子どもが生まれてみると、やっぱり自分が塗ってもらったものと同じものを、我が子にも塗ってあげたいと思ったんです」(千代子さん)

へびいちご

FSCの森には、ヘビイチゴがいっぱい!

さらに、数年前に体調を崩したことも、より植物の力に魅せられるきっかけになったと言います。

「特に女性は、自律神経の調子が悪くなることがあると思うのですが、私の場合は、漢方薬を試してみたら、体にとてもよく合ったんです。それからですね。身近な植物で、楽しみながら体のメンテナンスができれば一番いいなと感じ、薬効成分のある植物についての本を読んだり、図鑑で調べたりしながら知識をつけてきました」(千代子さん)
 

森の魅力を伝えることで、FSCを知ってもらうきっかけに

そんな千代子さんのご主人である田中惣一さんが経営する田中林業は、2012年にFSC認証を取得。森と人をつなぐ新しい林業の形を模索されています。

「いくら国産材がいいんだよ、きちんと森を管理した上で木材を使っていくことは森を守ることにつながるんだよと言葉で言っても、うまく伝わらないことがあると思うんです。その点、FSCはきちんと目に見える形で説明ができるので、とてもわかりやすい仕組みだと思います。

自分の家を建てる、木材を使う、紙を使うとなった時も、FSCマークについて知っていれば、じゃあ、FSCマークが入っている製品を選ぼうってなりますよね。その選択肢のひとつとして、たくさんの人にFSCを知って欲しいです」(千代子さん)

田中千代子さん

その広報活動としての思いも、千代子さんのブログには込められているのだとか。

「森はもちろん、身近な草木でも、食べられたり、薬効があったり、本当に素晴らしいものが多く、自然の力を感じさせられます。それを伝えることで、檜原村って、楽しそうだなとまず知っていただくこと。そしてそれをきっかけにFSCについても知ってもらえれば」(千代子さん)
 

森に親しむ窓口として、人を元気にするお手伝いを

今後は、ワークショップなども開催し、人々が森に入るきっかけづくりを提供していきたいと言います。

ハーバリウムにしろ、リースにしろ、すでに用意された材料で作るのと、実際に自分の手で森から採ってきた材料で作るのでは、また違った楽しさがあると思うんです。しかし、やってみたいと思っても、森の植物は勝手に採ってはいけないし、どこへ行ったらいいかわからないという人もいるでしょう。だから、ここへ来ればそれができる。森を一緒にお散歩して、おいしい空気を吸って、可愛いものを作って帰る、みたいな。みなさんが元気になるお手伝いができればいいなと思います」

ドライフラワー

取材時に飾られていたドライフラワー。日々のお散歩の中で目を引いた植物は、ドライフラワ―にして手元に置いているのだとか。

森は、木材としてはもちろん、水資源や、土砂災害から守ってくれるなど重要な役割があり、私たちの生活になくてはならないものです。でも、千代子さんにとっての森は、もっと身近なもの。

「例えば、ハーバリウムなどクラフトアートの視点で森に入れば、色も形も違う植物たちの造形美に目を奪われます。一つひとつ個性に溢れていて、森を歩いているだけで、どんどんアイデアが湧いてくるんです。私にとって森は、宝箱のような存在です」

ハーバリウム

千代子さんのレクチャーのもと、檜原村のFSCの森で採った植物で作った「ハーバリウム」

自然を活用し、時に寄り添いながら送る檜原村の生活。「ちよこの森だより」は、そんな自然体の暮らしだからこそ、森の魅力が伝わってくるのだと思いました。

都心からわずか2時間で行ける檜原村。千代子さんが愛する森の魅力を体感しに、みなさんもぜひ、訪ねてみてはいかがでしょうか。
 
 
田中林業株式会社
東京都西多摩郡檜原村729
Facebook:https://www.facebook.com/tanakaforestry

「ちよこの森だより」https://shitte-erabo.net/category/wood/

千代子さんレクチャーのリース、ハーバリウムづくりはこちらのページで紹介中
「ナチュラル素材を使ったハンドメイドのクリスマスリースはいかが?」
「瓶の中の小さな森作り~檜原村の草花でハーバリウムを作ろう!」

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