2018.8.22

第11回 FSCの森の夏休み・子どもと一緒に虫採りへ

ちょっと刺激的!?な夏を満喫しています!

皆さん、こんにちは。
東京の森、檜原村に暮らす、ちよこです。
 
今年の夏はとにかく暑い!!!
ここ檜原村は、例年ならエアコンいらずの涼しい夏を過ごせるのですが、今年の猛暑日にはさすがに参ってしまいました。
 
それでも川へ行けば、いつも通りの涼やかな風と冷たい水で涼むことができます。
 

 
子ども達の檜原村の夏のお楽しみといえば、川遊びともう一つ、昆虫採取!
夏にしか採れない“魅力的な虫達”がたくさん現れるのです。
 
まずは、昆虫の王様カブトムシ!
 

 
田中林業では、薪などを作る時に広葉樹のおがくずの山がたくさん出ます。
そこにカブトムシが卵を産み付けて、幼虫がわんさかといるんです。
この日も薪の作業場へスタッフと子ども達で出かけて、ご満悦で帰ってきました。
 
夜に窓辺で「ブーンバタバタ」と音を立ててやってくるのもカブトムシ。
足の力が強く、腕や指につかまられるとカギ爪が刺さって痛いので、子ども達は喜びながらもちょっと引け腰。「小さい方のツノを持つと大丈夫だよ。」とアドバイスをすると、自信を持って触れるようになりました。
 
続いて、またもや昆虫界の人気者クワガタ!
 

 

ギザギザのハサミが格好いい「ミヤマクワガタ」

 
この辺りでは、ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタなどを見つけることができます。
クワガタも夜はライトに誘われて窓辺に飛んできますが、我が家の狩りはもっぱらこんな感じ。
 

 

大きなカシワの木にロープを引っ掛けて、よいしょよいしょ!!

 
引っ張って揺らして、虫達を落とす作戦です。
 
カシワもクヌギに似たドングリが実る木。樹液がクワガタの美味しいご飯になるようで、木をゆさゆさと揺らすと多い時は20匹くらいパラパラとクワガタが落ちてきます。
(強く揺すりすぎたり、頻繁にやりすぎると木を痛めてしまうので、加減してください。樹木によってはスズメ蜂など、危険な生き物がいる場合があるので、よく注意してくださいね。)
 
山間部に多く生息するミヤマクワガタは色艶、形が特に格好よく、大きなものを見つけると子ども達も大人も無邪気に喜んでしまいます。
 
 

川の中からは「トンボの王様」のヤゴをゲット!

 
そして今度は場所を移して川の中へ。
川の流れが滞った場所をよ〜く観察すると
 

 

 
バケツの中に息子達が捕まえた虫達が!
何がいるか分かりますか?
 
この日捕まえたのはカワゲラの幼虫と大きな大きなヤゴ。
 

 

 
とっても大きなヤゴは調べてみると、どうやらオニヤンマのヤゴのようです。
トンボの王様だけあって幼虫のヤゴもビックサイズの迫力のある姿!!
 
何気ない川原の水溜りにも色んな生物が潜んでいて、ユニークな形の水生昆虫も沢山いてじっくり観察すると面白いですね。
 
 

ひと夏しか地上で過ごせない「セミ」の儚い美しさ

 
檜原村の森にも色々な種類のセミがいますが、私が興奮して観察してしまうのはこちら。
 

そうセミの羽化です。
ヨチヨチと羽化する場所を求めて枝を登り
 

 
少しずつ少しずつ懸命に殻から抜け出して
 

 

 

 

 

 
健気で美しく、刻一刻と羽を伸ばし色濃く姿を変えていく様に心奪われてしまいます。ついつい子どもよりも夢中に!
 
実は幼い頃、近所でも有名な昆虫好きで、男の子達と虫ばかり採って過ごしていた私。
大人になり昆虫達とは距離ができてしまいましたが、息子達との山暮らしの中で昆虫熱が再燃!
昔とった杵柄で、虫捕りが上手なお母さんとして活躍、息子達に尊敬されています(笑
 
 

虫が苦手な方はご注意!刺激的な写真をどうぞ

 
ケムシ!イモムシ?キャー!!
となりそうなこんな虫も冷静に判断(笑
この子は「ツマグロヒョウモン」という蝶の幼虫で、スミレの葉を食べにきていました。
 

 

じっくりご覧になりたい方はクリックすると拡大(クリアな)写真が見られます

 
昆虫が苦手な方もいらっしゃると思いますし、かくいう私も幼少期にあれほど愛でていたイモムシ達を手に乗せて可愛がるのはちょっと無理になってきました。でも、個性的な虫の世界は奥深く、子ども達と新たな発見がある日々はとても楽しいものです。
 
ぜひこの夏、子ども達とちょっと刺激的な(?)昆虫の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか?
なお、虫たちは観察したら、同じ環境に戻してあげてくださいね。
その子ども達が、また来年会いに来てくれますよ☆
 


 

「ちよこ」こと、田中千代子さんプロフィール

 


 
東京都檜原村在住。男の子2人のお母さんで、夫である田中惣一さんは江戸時代初期から続く林業家の15代目。2012年にFSC森林認証を取得し、森を活かしながら守る“これからの林業”の在り方を模索しています。千代子さんもまた、もともと好きなクラフトや料理に森の恵みを活かす暮らしを実践中。そのヒトコマを季節の「森だより」としてお届けします。

FSC C011851

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