みんなが選ぶと森が元気に!知って→選ぼう「FSCマーク」

FSC応援ブログ

2014年5月27日

産地便り FSC森林認証の森

東京にこんなに豊かな森があるなんて!東京都檜原村「FSCの森」

 

東京では島部を除くと唯一の「村」である西多摩郡檜原村。
都心から車でわずか1時間ちょっとの距離に驚くほど豊かな森が広がっています。

 

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濃い緑が針葉樹、明るい緑が広葉樹。多彩な緑が目に染みるよう。
 

 

それも見慣れた杉林ではなく、針葉樹と広葉樹がまるでパッチワークのように同居する森。
「FSCの森」はその一角にあります。 所有者は、檜原村で林業一筋に取り組んできた田中林業さん。
江戸時代から数えて15代目の田中惣一さんが継ぎ、家業を切り盛りしています。

 

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田中林業株式会社 代表取締役 田中惣一さん。大らかで温かい人柄を慕う人も多い。
 

「林業家が集まる勉強会でFSCのことを知り、平成24年3月に認証を取りました。
日本の森は豊かで美しい。その価値はグローバルな視点で見ても勝負できるはず。
それで世界認証としてのFSCに興味を持ったんです」

 

そう目を輝かせる田中さん。早速、ご自慢の森に案内していただきました。

 

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ガタガタと山道を登って行くと、ちょっとした冒険気分に。

 

四輪駆動車で険しい山道を分け入ること15分。
車窓から入る風は清々しく、木漏れ日がきらきらと眩しいほど。
沢には清涼な水が流れ、様々な野鳥の声が響き渡ります。

 

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5月の沢の水はまだ冷たい!雪が残っているところも。
 

 

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一方、広葉樹の森は新緑のシーズン

 

ちょっとした空き地に車を止めると、そこは丸太で足の踏み場もないほど。
「広葉樹の間伐材を薪として利用しているんです。
近年は薪ストーブやピザ窯の人気もあって、需要が増えています。
薪で焼くと独特の風味が備わって、おいしいんですよ」

 

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薪用に玉切りされたナラの木。天然のシイタケが生えている丸太も。

 

こうした商品化は都市部に近いからこそできること。
さらに森の恵みには生産品だけでなく、癒やしや学びの場としての価値もあります。
そうした価値をどのようにして提供し、地域に還元するか。
田中さんの今後の課題だといいます。

 

確かに、田中さんに説明を受けながら歩く森は、ただ清々しいだけでなく、
それぞれの草や木にまつわる物語を聞き、自然の中でのつながりを感じさせてくれます。
林業家であり、森と人との橋渡し役でもあるんですね。

 

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左より、朴葉焼きに使う「朴葉」、ぴりりと辛い「山椒」、「山芋」のつる。
山には和食に欠かせない植物がたくさん自生しています。

 

「これは山芋ですね。でも、ここに育っちゃうとイノシシに食べられちゃうだろうな」

 

「うちの森は放っておくとアジサイが生えるんですよ。森ごとに違うんですから、不思議ですよね」
 

 

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なぜか田中さんの針葉樹の森にはヤマアジサイが群生。
6〜7月には青や紫の花がいっせいに咲きそろう。

 

「雑草という草はない」の言葉通り、多様な草木や生き物の話は尽きることがありません。
しかし、田中さん自身、山の草木や生き物を強く意識するようになったのは
FSCの取り組みを知った頃からといいます。

 

「森に生きる植物や動物へ配慮をすることが、FSCの森のルールの1つとして掲げられています。
ですから、自然と周囲の動植物を意識するようになりました。
以前は切る木しか見えてなかったのに、『クマガイソウが生えてた』なんて、
スタッフ同士で話すことも増えました」

 

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立ち枯れた木も、鳥の餌場としてあえて放置。キイチゴ類も多く、動物たちの餌になっている。

 

そうした森の恵みの豊かさを伝えるべく、田中さんは平日の業務外に、休日返上で「森の講師」を務めることも多いそう。

 

「ぜひ『本物の森』に来てください。癒やされてリラックスする人もいるし、むくむくと好奇心が湧いて元気になる人もいます。様々な森のパワーをご自身の五感でダイレクトに感じて欲しいですね」

 

宿泊施設や温泉などの施設も充実しており、定期的にエコツアーなども開催しているとか。この夏、訪れてみてはいかがでしょうか。

 

<DATA>
田中林業株式会社
東京都西多摩郡檜原村729
Facebook:https://www.facebook.com/tanakaforestry

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